その頃、周直は近頃おかしな宗教団体が力をつけている、との報を聞いた所であった。

「この国も形だけになってきたやもしれん。近く大きな動きがあるだろう、そのために今のうちに力をつけておく必要がある」

「たしかに近頃この辺りも落ち着きがありません。周直殿、今のうちに兵を募る必要がありましょう」

「わかっておる。だか兵を自在に操る将がおらん」

「殿!私では力不足と言うのですか!?

周直が嫡子"周曄"齢22になるが、今だ父親に認められずイラついていた。

「私は今日まで武技に励み、兵法を読みときました。どうか私に兵をお与えください!」

また一人声を発した者がいた

「周曄殿に兵を与えてみてはどうでしょうか?となり村では賊がたびたび村を荒らしております。五百ほど兵を与え、周曄殿の力量を確かめるのがよろしいかと」

"陳栄"周直に使える参謀である。元は女南に生まれ、親が死んだ後知り合いの周直を頼った。今や周直の側近に成り上がった。

「よし。周曄そちに兵五百を与える。賊を討伐後周辺地域から兵ならび人材を探してまえれ」

「御意!わが力お見せいたす」


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