もう理性で考えることなどできない。悲しみの赴くままに泣き叫び、憤怒の赴くままに床を殴りつけた。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 疲れ果てるまで泣き叫び、私はようやく理性を取り戻す。そして、ある名前が私の頭の中を過ぎる。

――関羽

 父上を殺したのは関羽だ。父上は関羽に殺された……もう二度と私を導いてくれることは無い。

「関羽ゥゥゥ!!」

 すっくと立ち上がり、南の空を睨み、血の滴る拳を握り締める。

「私はお前を許しはしない!必ずやお前の首を刎ね、お前に携わる血縁と言う血縁を必ずや根絶やしにしてやる!」

 私は南の空に向かってそう誓いを立てた。父上と違い、私は棺でその覚悟を示したりはしない。代わりに私自身の流している血によって覚悟を示す。

 そう、私の復讐はこれから始まるのだ。


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