「なにしてんだこのやろぉ!」
 一人の男が威勢よく酒場から出てきた、柄は悪くだらしがない格好をしている。
「おい益徳、雲長こいつら悪い奴らっぽいなぁ…。後たのむわ」
「黄巾賊か?見過ごすわけにいかん」
 長い髭の男がその耳に響きわたる声で私達を威嚇した、さすがに手が震えた。身長は同じ位でも、感じる力が違う。殺されるやもしれない…
「ふん!暇潰しにしかならんな!!!逃げるなら今のうちだ、逃げないようならこの益徳が相手をしてやる」
 こっちの大柄の男も感じる力が違う。私との差はいくらあるのだろうか、検討もつかない…。もしやこの二人が…
「そこのお二方は、関羽殿、張飛殿とお見受けした!私は名乗るほどのものでもないが、お相手頂きたい!!!」
「おう威勢のいいのがいんじゃねぇか!益徳様が相手してやろう!!!」
 私は自ら突進し、槍を突きだし張飛の胸目がけた。すると私の全身の力が抜けていくのがわかる。なにがあったんだ???いつのまにか視界は地面に向かった。いつの間にか私はやられたのか?全身に力が入らない…
「おいニィ!こい…、よく見る……、………に似て…ない…?」
「おぉ、…さ……殿…そっ……じゃ」
 なにを言っているのだ?あぁ本当に力が…


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