徐々に声が小さくなっていたが、兵は荀攸の許可を待つ事無く、一同に向かってそう答えた。門からここまで来るには数百人という当番の兵士達が待ち構えている。彼らを薙ぎ倒し、こちらに向かう修羅さながらの武神の姿が一同の頭を駆け抜けた。曹操が何かを言おうとしたその時、その兵の背中が何者かに軽く蹴られ、後ろから一人の優男が姿を現した。
「全く…敵じゃないって、説明してるんだから、素直に通してくれれば良いものを…」
呪われた剣を追う青年、趙神快慈。この時が、時の権力者曹操孟徳との初対面となった。
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