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第二章
船団は夏口を経て、漢水へ。
河の流れだけは、相変わらず悠々としていた。
孫堅の悲報を受け、
思わず泣き喚きたくなる衝動に駆られる。
孫策はきつく唇を噛み締めて、汗の滲んだ掌をもう一度、ぐっ、と握りなおした。
「殿ぉおぉおッ!!」
「畜生!ワシがしっかりお供をしておればこんなことは…!」
孫堅とあらゆる苦楽を共にしてきた将達、程普、黄蓋、韓当の三人は、ほとんど号泣のような形で取り乱している。
孫堅を主としながらも、戦友のような絆であった三人は、まるで自分の一部を失ったかのようだった。
「オタオタすんじゃねえ!!」
ピタリと、泣き声が止んだ。
孫策が続ける。