終わりに嫌味を付け足して、さあどう出る、と言わんばかりにカイ良が口の端を吊り上げた。
「こちらの手に黄祖が居ることをお忘れか…?」
桓楷は心臓が縛られるような思いがした。
キリキリと張り詰めた糸で吊られる自分の体。
カイ良の言葉一つで、いつでもそれを断つことができる。
「黄大守は十分に活躍してくれた。
墓陵を築いてその英霊を讃えれば満足してくれるだろう。」
なんて奴だ!もう黄祖を見捨てる気満々ではないか!
きっと今自分は相当まぬけな面をしているだろう。
ぱくぱくと金魚のように息継ぎをすることしか桓楷には出来なかった。
もう自分の首と胴の別れは秒読みか。
腹を括ろうと思った、
その時。